檜風呂がリニューアルしたというので、楽しみにしていた。早速、体験してみることに。新しい檜風呂は、なんといっても良い香りで、湯殿の外まで香っている。
檜風呂と聞けば「高級感」や「特別感」を覚える。香りの良さと木目の美しさも魅力の要素になっているのだが、リニューアルした花吹雪の檜湯殿はそれを超えている。「美しい」のだ。湯船が檜造りなのではなく、湯殿全体が檜造りになっている。
檜湯殿に使用された檜は「富士ヒノキ」というブランド檜だそう。 富士山麓の火山灰土壌という木にとっては過酷で厳しい自然条件の中でゆっくりとそだった檜は木目が細かく、檜が持つ効能も凝縮されている。
壁や天井、外のテラスの床や壁までもふんだんに富士ヒノキが使われている。淡黄色で美しい光沢に囲まれた、なんとも贅沢な檜風呂だ。 言わずもがな、檜の香りが湯殿全体に満ち満ちて、この上ないリラックス感に浸る至福のひとときを味わうことができる。
湯船の淵は赤みのある檜の板で縁取られているため、天然木の温かい肌触りが非常に心地よい。石や人工素材にはない木材ならでは優しさが感じられる。
浴槽の石は琉球石灰岩のタイルが使用され、珊瑚を思わせるような緑がかった象牙色の色調が富士ヒノキの赤みと相まって明るさを添えている。
黒い床石は保温力がある玄昌石「冷やせば冷たいまま、温めれば冷めにくい」という特性を持つ天然スレートの一種だそうで、温泉の温度で温められて冬でも足元も心地よいのだそうだ。
今回は、この「富士ヒノキ」の檜湯殿を満喫すべく、夕食前の明るい時間、深夜、朝の3度とも檜湯殿を楽しんだ。それぞれ檜の表情が変わり違った良さを見せてくれる。