寒月のオリオンと冬の饗膳

真冬の空の星座にはオリオン座がひときわ立派に輝く。神話の狩人オリオンの力強い姿を形どる星座は、誰でもたやすく見つけることができると思う。最近、そのオリオンの右肩、ペテルギウスの輝きについてニュースになったりしている。星にも寿命があるのだとか。

ギリシア神話によれば、太陽神アポロンの姉妹、月の女神アルテミスがオリオンに想いを寄せて恋仲になるが、純潔神でもあるアルテミスには恋愛が許されなかったことから、やがてアルテミスの矢に射られオリオンは星座になったそう。
せつなくも幻想的に冴えわたる寒凪の月、アルテミス。



八寸 赤蕪の椿作り、車海老と鰯の手綱寿司、蛤の柚味噌焼き、串三種、鮟肝ぽん酢水晶掛け

初春のおめでたさと季節の味を目でも舌でも味わうことのできる1月の八寸。赤蕪で寒椿を咲かせ、蛤で春を。



純米生酒 「賀儀屋SEIRYO ORION
まろやかで優しい純米酒。肴に合わせたお酒には話も弾むというもの。



鰆のお造り



駿河軍鶏の治部煮



焼き物 橙釜盛り
雲子のとろっとしたクリーミーさが甘味噌と相まってなんとも言えない美味しさ。身が厚いアオリ烏賊と長芋の歯ごたえ。



いくらと芹の混ぜ御飯
何杯でもお代わりしくなる。と相方の大のお気に入りに。



さてさて、ちらほら咲き始めた夜桜でも観ましょうか。今宵のお部屋は白翁