静岡県産アロマ精油でブレンド講座

日本のアロマセラピーは英国式が普及し、香りを嗅いでリラクゼーション効果を得ることが主な目的として愛用されている。好きな香りに包まれる芳香浴は心地よい。香りがもたらす効果は人の体やこころにとても大きな影響を持っていて、鼻の粘膜から大脳辺縁系に直接働きかけて、感情や、記憶とも連動しているという。花吹雪ではクロモジの香りをイメージとして演出している。


クロモジの精油は宿に隣接する森や天城で採れる天然木を使って、敷地内の蒸留所で抽出している。じっくりと時間をかけて植物の持つ成分、「パワー」を抽出する水蒸気蒸留法を採用。とても繊細な精油の抽出方法である。



花吹雪のクロモジ精油に魅せられた、天然香水調香師の杉浦元昭先生は、幾度となく訪れ、このクロモジ精油の持つ可能性について研究されているそう。今回、先生の企画で「静岡県産の精油を使って好みの香りをブレンドする」というとても魅力的な講座が開かれると聞いて参加した。



中心となる精油は、花吹雪のクロモジ精油ヤブニッケイ精油、東伊豆産のニューサマーオレンジ精油、天竜産のシナモン精油。いずれも静岡県産の希少な精油だという。



アロマセラピーの香りには樹木系、ハーブ系、フローラル系など7種類に分類され、その効果も分類ごとに特徴があり、花や葉、果皮、根、種子、樹皮などから抽出した天然成分を水蒸気蒸留法や圧搾法などで抽出する。



近年は代替治療としてのメディカルアロマセラピーは注目されている。フランスでは医師が医薬品として精油を処方することも一般的と聞く。日本では精油の持てる効能効果が傷病の治療に対してエビデンスが少ないため、現在では医療として認められていないが、研究が進められているようだ。精油が秘めた力は奥深い。


今回の講座で使用するクロモジとヤブニッケイは花吹雪で精製している。希少な和精油のブレンド講座と秋の昼膳。アロマ好きにはとても魅力的なイベントが行われた。


「希少な和精油のブレンド体験と花吹雪の昼御膳」静岡からはツアーが組まれ、さわやかツアーの大型バスで30名のお客様が愛称「みのりん」で親しまれている、小沼みのりアナウンサーと一緒に参加された。



希少な県内産の4精油に加え、ヒノキ、フランキンセンス、ユーカリ、レモンマートルの精油の中からブレンドし、最後に「クロモジの芳香蒸留水」で希釈。天然アロマスプレーを調合した。




水蒸気蒸留法は副産物として、フローラルウォーター(芳香蒸留水)が精油の抽出と同時に精製される。蒸留所を持つ花吹雪ならではの「クロモジの芳香蒸留水」これがまたマイルドな香りを放つ。植物からの素晴らしい贈り物だ。



柑橘系のフレッシュ感とスパイシーな木の香りが相まった素敵なマイアロマが誕生した。早速、マスクの裏にスプレーしてしばし目を閉じて香りに浸る。至福の時間であった。


晩秋の森の散策

市川社長ガイドの森の散策。ちょうど季節の花々が見頃。4000坪の敷地は森の中、良い空気を胸いっぱいに吸い込んで、リフレッシュしたい。





ホトトギス





磯菊



ノコンギク



石蕗



りんどう



青藤袴 



千両



今年も残すところ後1ヶ月と少し。秋の味覚と掛け流し温泉、そして緑深い伊豆高原の森に癒されてはいかが。



今日の献立を少しご紹介




お酒は新政のNo6 微発砲酒でまるでシャンパンのよう。



八寸:巨峰の菊花酢和え、酢〆かますの炙り棒寿司、静岡鶏の松風、むかご、いちょう丸十、伊豆沖でとれた本海老の老酒漬け、地物白鯖ふぐの唐揚げ、獅子唐



御造:金目鯛の焼霜造り、真鯛、カンパチ



蓋物:農家直送里芋の饅頭、銀杏入り、鱶鰭の姿煮のせ、芽蕪、にんじん、松葉柚子



中猪口:洋梨と山葵のソルベ



焼物:秋鰆の自家製塩麹漬け、三種のきのこのせ、ザクロ、春菊



御飯:栗おこわ 留椀:蕪の摺り流し 香の物



静かになった虫の声に耳を澄ませると風が冷んやりと感じる季節。うさぎが月で餅をつく秋の夜長。