和ハーブ、甘茶は砂糖の1000倍の甘みでローカロリー
「甘茶の薬効」

糖質制限ダイエットとよく耳にする。エネルギーの源となる糖質を制限することで、活動時に使用されずに余った糖質が体内で脂質として蓄積されにくい。ということらしい。現代人は食べ過ぎ傾向にあり、運動不足な人も多い。飽食時代ならではのダイエットと言えるかもしれない。 砂糖の代わりに使用される甘味の一つとして甘茶が注目されている。薬用甘味料として日本薬局方に登録されている薬草である。ローカロリーなだけでなく、カフェインを含まないため、療養中の方も安心して活用できそうだ。



甘茶の花



紫陽花の花


甘茶は紫陽花にそっくりで、ちょっと見分けがつきにくい。それもそのはず、ヤマアジサイ(ガクアジサイ)が変種した植物だから。生の葉を噛んでも甘みは感じない。甘茶の若葉を蒸して揉み、発酵させると甘みが出てくるのだそうだ。



甘茶には、甘味成分として「フィロズルチン」と「イソフィロズルチン」、苦味成分として「タンニン」が含まれる。甘茶に含まれる「タンニン」には様々な薬効が期待できる。


1、抗酸化作用

メラニンの増殖、沈着を抑えるため、シミ、くすみ、シワの予防。酸化を予防するため、髪のつやを保つ効果。


2、収れん作用

タンパク質と結合し変性させるため、毛穴や皮脂腺を引き締める。


3、脂肪吸収の抑制

体内に取り込まれた脂肪を体外へ押し出す。


4、虫歯、歯周病、口臭予防

歯の表面のエナメル質を溶かしてしまうミュータンス菌の増殖を抑え、虫歯になりにくい口腔環境を作り出すと共に口臭を抑える。


5、保湿、消炎効果

江戸時代から入浴時に使われてきた甘茶には美肌効果が。


6、抗アレルギー効果

アレルギー反応である、アナフィラキシーに対して強い抑制作用がある。



甘茶の楽しみ方


1、甘茶ストレート(温・冷)

煎じて飲めばストレートの甘いお茶が楽しめる。冷やすと更に甘く感じる。長く煮詰めると苦味成分が出るが後味がさっぱりしたお茶になる。



2、アレンジティ(温・冷)

ミントやレモングラスと合わせてアレンジハーブティとして楽しむ。クセのない甘茶はハーブとの相性もいい。



3、甘茶ミルクティ

豆乳、牛乳に加えてミルクティとして楽しむ。自然で強い甘みが甘党の方にも満足感が。




花吹雪の森の園には甘茶が群生している。今が見頃。紫がかった白いガクが風邪に揺れて和の美しさを醸し出している。雨上がりの散策コースにオススメ。




オリジナルハーブティ「森のお茶」にすっきりとした甘さを感じるのも、甘茶がブレンドされているからだろう。チェックイン時に出してくれる一服。旅の疲れが癒えるのも「森のお茶」の爽やかな甘みならでは。



天城山は甘木山だった?

さて、今夜の夕餉が楽しみな時刻。拍子木を打ち合わせるカン、カンという音が待ち遠しい。少し蒸し暑さを感じる夜は、焼酎を合わせてみるのもいい。



「塩焼きの川魚は夏を思わせ、どこか郷愁を感じるようで・・」と料理長が出してくれた紅姫あまごの炭火焼。




夏から美味しい川魚料理。山深い渓谷に棲むあまごは、「清流の女王」とも言われ、釣り人の憧れなのだとか。天城の紅姫あまごは、清らかな湧水の山葵田で育てられる。川魚特有の臭みは無く、身は薄いサーモンピンクをしている。
「骨を揚げるように焼くのが難しいのです。今日は上手く焼けましたでしょうか」と料理長。紅姫あまごの身の脂に火が回り、揚げるように焼く。骨の一つ一つまで柔らかくいただくことができる。



本日の長七 お献立ご紹介


先付け:甘党と汲み湯葉の摺り流し しいたけのジュレ 無花果




八寸:静岡うなぎと紫蘇の朴葉寿司、白ずいきの水晶寄せ、鮑の味噌炊き、新丸十の蜜煮、国産合鴨の有馬煮、蛤と白瓜の黄身酢掛け




御造:めばる、大門ハタ、金目鯛




煮物:鶏ガラ煮込みの鱶鰭、丸茄子の揚げ煮




中猪口:青梅と山葵のグラニテ




焼物:天城の紅姫あまごの炭火焼




御飯:夏牛蒡と和牛「静岡育ち」の炊き込み、冷製呉汁 投入と伊豆味噌仕立て、香の物




料理屋菓子:黒胡麻葛餅